デトロイト「Hitsville U.S.A.」に憧れて。京都のプリント工房が語る、音楽のように響くTシャツづくり
— 24時間、クリエイティビティが止まらない場所
自分の中で、ずっと指針にしてる話があります。
デトロイトにあった「Hitsville U.S.A.」っていう一軒家の話。
私の大好きなモータウン・レコードの拠点だった場所なんだけど、普通の住宅を改造した、決して広くない空間。
Motown Recordsの拠点だった Hitsville U.S.A.(Detroit)
でもそこでは、24時間ずっと音楽が生まれてたらしいんです。
録音して、議論して、また作って。
その繰り返しの中から、世界中に広がる名曲がどんどん生まれていった。
なんかすごく好きなんですよね、この話。
自分の京都の工房も、そういう場所にしたいと思ってます。
広さとかじゃなくて、機材とか経験とか、なにより熱量がギュッと詰まった場所。
ここから「これはいいな」って思える一着を生み出していく。
その感覚が、自分の中ではあのデトロイトの空気と重なってます。
— 「演奏」と「プリント」、やってることは同じ
もともとバンドをやってて、今もずっと音楽は聴き続けてます。

お気に入りアルバムを工房に飾ってます。
自分の中では、
楽器を弾くこと、作曲すること、プリントすることって、ほぼ同じ感覚なんですよね。
どっちも「表現」なんです。
頭の中にあるものを、形にして外に出す。
それを誰かが受け取ってくれる。
ただそれだけなんだけど、そこに全部が詰まってる。
だから自分は、ただのプリント屋ではいたくなくて、
ちゃんと「作る側」の人間でいたいと思ってます。
しんどさもわかるし、完成した瞬間のあの感じもわかる。
だからこそ、お客さんの「これ作りたい」にちゃんと向き合えると思ってます。
— デザインは「ミックス」して仕上げる
モータウンに独特の音があるように、
プリントにも“仕上がりのニュアンス”って絶対あると思ってます。
もちろん、指定どおりに仕上げるのは前提。
ただ、もし任せてもらえるなら、
「どうしたらこのデザインが一番かっこよく見えるか」
そこはかなり突き詰めます。
音でいうと、ミックスとかトラックダウンみたいな作業。
バランスを整えて、ちゃんと“鳴る”状態に持っていく感じ。
ただ一番大事にしてるのは、それだけじゃなくて、
依頼して頂いたお客様の悩みをきちんと解決すること。
着る人・手にした人の中でちゃんと機能する服にすること。
音楽が生活に寄り添うみたいに、
その一枚が日常の中でちゃんと意味を持つように。
そこはずっと意識してます。
— 京都から、全国へ
工房は京都にあります。
でも正直、場所はそこまで重要じゃないと思ってます。
あのデトロイトの一軒家から世界に音楽が広がったみたいに、
どこからでも、ちゃんと届くものは届く。
だからこの場所から、
「いい一着作りたい」って思ってる人に届けたい。
京都から全国へ。
その人の熱量を、ちゃんと形にする。
それをかっこいい一枚に仕上げる。
そこは絶対にブレずにやっていきます。
CAVEMAN GARAGE / CAVEMAN PRINT /CAVEMAN clothes /
代表・デザイナー・プリントマン
谷口直哉
